AI動画CR レギュレーション
AI生成動画を商用配信する際の遵守事項と回避事項。CL・媒体・法令・ブランドの4層で整理する。CR担当は納品前にすべての項目をチェックする。
適用範囲
- くるみAIバディ for
広告クリエイティブが制作・配信する全てのAI生成動画クリエイティブ
- 動画生成モデル(Seedance / Runway / Kling
等)・画像生成モデル(nanobanana / Flux Kontext 等)・音声合成(OpenAI
TTS / ElevenLabs 等)を用いた全成果物
- 既存素材と組み合わせたハイブリッド動画も同様
Layer 1:
法令・ガイドライン遵守
ステルスマーケティング防止(景表法)
2023年10月より「一般消費者が広告であることを判別できない表示」は景表法違反。
| 必須対応 |
実装 |
| 広告であることの明示 |
動画内に「PR」「広告」「Sponsored」の表示。媒体が自動付与する場合は重複不要だが、媒体外配信(自社SNS等)では必須 |
| インフルエンサー起用時 |
報酬・商品提供の有無を明記 |
| AI生成であることの開示 |
媒体ガイドラインに従う。Meta / TikTok は
AI生成ラベル機能あり、利用推奨 |
NG例:
口コミ風の動画で「広告」表示を隠す・UGC風動画に対価表示なし
薬機法(医療・健康・化粧品)
| NG表現 |
言い換え |
| 「治る」「効く」 |
「サポートする」「整える」 |
| ビフォーアフター画像で効果を示唆 |
パーソナルな使用感想に留める |
| 医師・薬剤師の推薦(架空) |
実在の監修者のみ、顔出しは許諾必須 |
薬機法対象商材は CR担当 +
CLの薬事担当のダブルチェック 必須。
景品表示法(優良誤認・有利誤認)
- 「No.1」「業界初」などは 調査根拠
を用意(外部調査機関の調査年・範囲を明記できる場合のみ)
- 「期間限定」「今だけ」の多用は避ける(常態化すると有利誤認)
- 料金の「〜円から」は最低プランの実在性を保証
特商法(EC / 通販)
- 動画から LP 遷移する際、LP側の特商法表記が整っていることを確認
- 継続課金の表示は動画内でも簡潔に触れる
Layer 2: 各媒体のガイドライン
| 項目 |
基準 |
| AI生成ラベル |
大幅加工・合成映像には “AI info” をフラグ |
| 文字比率 |
画像内テキストは 20% 以下推奨(非強制だが到達コスト上昇) |
| 暴力・性的表現 |
ブランドセーフティポリシー準拠 |
| 誇大表現 |
before/after の極端な差分はNG |
| 実在人物画像 |
本人許諾なしの生成顔は原則NG |
TikTok
| 項目 |
基準 |
| AI生成 / Deepfake ラベル |
2024年より必須ラベル制度、該当CRは設定 |
| 音楽著作権 |
商用ライセンス有りの楽曲のみ。ストック以外は使用不可 |
| 若年層への配慮 |
美容・ダイエット系は制限 |
YouTube
| 項目 |
基準 |
| AI生成コンテンツ開示 |
「合成メディア」チェックボックス必須 |
| 子ども向け判定 |
子どもが対象か明示、誤分類で広告制限 |
| ブランドセーフティ |
暴力・差別表現は収益化停止リスク |
| 項目 |
基準 |
| 合成メディア開示 |
2024年ポリシーで義務化 |
| 著作権 |
引用範囲を厳守、フェアユース濫用禁止 |
LINE
| 項目 |
基準 |
| LINE広告審査 |
事前審査あり、誇大表現は差し戻される |
| AI生成顔 |
実在人物と誤認させる生成顔は不可 |
Layer 3:
肖像権・著作権・AI生成固有リスク
実在人物の顔
- 原則NG:
生成モデルが既存の有名人に似た顔を出すケースがある →
出力時に顔類似度チェック(有名人 DB と cosine 類似度
0.85 未満)
- 許諾取得済みタレント:
生成ではなく実写素材を利用
- CL従業員・顧客の顔:
書面許諾を取得。許諾書はCRM・案件ファイルに保管
他社ブランド・ロゴの映り込み
- 生成動画に競合ブランドロゴ / 商標が偶発的に入ることがある → 納品前の
ロゴ検出チェック
- 意図的な比較広告は景表法・業界規制で制限される →
原則禁止、必要時はCLの法務確認
生成モデルの利用規約
| モデル |
商用利用 |
注意 |
| Seedance 2.0 |
✅ 商用可 |
利用規約の最新版を四半期レビュー |
| Runway Gen-4 |
✅ 商用可(有料プラン) |
Credit 管理で過剰消費防止 |
| Kling |
✅ 商用可 |
リジョン別制限あり |
| OpenAI TTS (gpt-4o-mini-tts) |
✅ 商用可 |
利用規約内、生成音声の二次頒布は条件付 |
| ElevenLabs |
✅ 商用可(Creator 以上) |
Voice clone 利用は追加制約 |
| nanobanana (Google AI Studio) |
✅ 商用可 |
Gemini API 利用規約準拠 |
| Flux Kontext |
✅ 商用可 |
ライセンス確認 |
規約変更をキャッチするため A4 SEO/AIO動向 agent
でモニタ対象にする。
音楽・効果音
- ストック音源(Adobe Stock, SUNO
等)のみ使用。無料音源の利用規約も商用可否を確認
- YouTube Audio Library
は商用OKだが、他媒体への二次利用は個別確認
Layer 4: ブランド・倫理
NGワード / NG表現(全CL共通)
- 暴力・差別・政治・宗教の扱いは、CLの方針に合わない限り
原則回避
- 競合他社名の直接言及(比較広告を除く)
- 業界慣習のNG表現(例: 医療での断定表現、金融での元本保証)
- 炎上リスクのある社会情勢ネタ
CL別のNGワードリストは CRMの案件ファイル
に保管。CR担当が最新を参照。
トーンマナー
- CLブランドガイドラインに準拠(呼称・色・フォント・話し方)
- 過度な煽り・不安訴求は避ける(短期的にはCTR上がっても長期で毀損)
- フェイクニュース風・デマ想起する表現は禁止
類似CRの回避(シリーズものの多様性確保)
- 同シリーズ連続生成で 類似度 Pixel-diff 20% 以上
を担保
- 同じナレーション・同じ構成を連発しない(視聴者の飽きを生む)
- embedding 類似度で自動検知(A3 agent)
品質ゲート(承認前チェックリスト)
納品前に CR担当が全項目にチェック:
法令
媒体
肖像権・著作権
ブランド
技術
違反発覚時の対応
- 即時配信停止: 媒体管理画面から即停止
- 原因特定: 生成段階 / 編集段階 /
承認段階のどこで見落としたか
- CL報告: 24h以内に CS担当が正式報告
- 再発防止:
自動チェック項目を追加、チェックリスト更新
- 重大案件: 崎前 + 法務相談
媒体ペナルティ(アカウント凍結等)発生時は、curumi-corp /
広告運用チームと合同で復旧対応。
メンテナンス
- 四半期レビュー:
法令・媒体ガイドラインの変更を反映(A2 媒体アップデート agent
が早期検知)
- 年次レビュー: 本ドキュメント全体を崎前が検証
- インシデント発生時: 該当項目を即時更新
未決事項